全体の2割程度しか勝者がいないと言われるFXトレード。稼ぎたいと思って始めてみたものの、なかなか思うように利益を出すことができないという悩みを抱えているFX初心者の方も多いのではないでしょうか?もしあなたが現状、安定的に勝てていないとすれば、足りていないのは「検証」かもしれません。FXを行っている方の中でも全員が検証を行っているわけではないでしょうけれども、安定して勝ち続けているトレーダーは必ず検証を行っていると言われています。「検証ってそもそも何?」「どうやって行えばいいの?」。今回はそんな疑問を持つFX初心者の方向けに検証方法について解説していきます。
そもそも検証って何?
検証とは、過去のチャートを見ながら自分の取引と相場の動きを分析することです。ただ勝ち負けや損失・損益額を見るのではなく、どうして勝てたのか、どうして負けたのかという理由を探る作業となります。これを行うかどうかで今後の取引の結果が大きく変わってきますので、FXで利益を出したいのであれば継続して行うことが必要となります。
検証を行う理由
検証は勝ち続けるために重要な2点を満たすために行うものです。では具体的に検証を行う必要がある理由について見ていきましょう。
取引の精度を高めるため
自分の過去の取引を見ながら、どうしてこの状況でエントリーしたのか、どうしてこのタイミングで決済したのか、を把握することが重要です。例えば、野球選手でも自分のバッティングフォームを確認して自分のイメージ通りの動きができているか確認します。また、試合になったり緊迫した場面になると、そのフォームが崩れてしまうことも多々あるので、どうしてそのようなフォームになってしまったのかを分析して改善を繰り返します。FXも同じで、その時に何を考えてどのような判断を下したのかがあなたの思考の癖になります。これはいい方向に行くこともあれば、損失に繋がることもあるでしょう。自分がどのようなタイミングでどのような行動をとるかを理解していれば、同じような状況に遭遇した時に対処することができます。そのことにより、取引の精度が上がってくるので勝率を上げることができるのです。
トレードのルールを作るため
FXで勝つためには自分の取引方法だけを検証していてはいけません。相場は常に変動しているので、どのように相場が動くのかをパターンとして認識する必要があります。野球でいえば、この投手は3球目はストレートが多い、などのように過去動画を見ることによって同じようなパターンを想定することができます。このようにある程度パターンが分かっていればそれに応じた対応ができますよね。FXも同じで、過去の相場からトレードのルールを探ることが勝率を上げる鍵となります。もちろん書籍等で過去の動向を検証することができますが、やはり実際に取引をしてみないと分からないこともたくさんあるので、自分で取引をして検証を行うことが重要となります。
FX初心者でもできるトレードノートを使った検証方法
ではここからは実際に検証をする時にどのような方法で行うのかを解説していきます。初心者の方でもできるような方法をご紹介しますので、「もっと経験を積んでから行えばいいや」などと思わずに、初心者の頃から行うようにしていきましょう。
自分の取引履歴を記録する
まずは自分がどのような取引を行っているのか、その履歴を記録することが必要です。MT4などのプラットフォームにも記録されているとは思いますが、最初のうちは自分で記録しておく方がよいでしょう。記録しておくとよい内容は以下の通りです。
・ポジション量
・エントリーした価格
・決済した価格
・損益
・エントリー/決済した時にどの時間軸を元にどのような判断をしたのか
自分がどのタイミングでどのような判断をしてどのような行動をしたのかが分かるように記録しておきましょう。その時に自分が考えたことを記録しておくことによって、後で振り返る時に自分の思考の癖も把握することができます。
過去の記録から改善点を探す
検証をする際には自分の記録を見て、どうしてこのような結果になっているのかを考えましょう。損失が出てしまった際には自分はどうしてその判断をしたのかを考えてみましょう。感情的になってしまったのか、それとも思考の癖なのか、原因の仮説を立てます。次は相場の検証です。インジケーターを使えば過去の相場を見ることができるので、過去の相場の動きで同じような動きをしているところを探してみましょう。その時にはどの時間軸でどのような動きをしているのか、どこを見れば損失が出ないような行動ができたのか、自分が間違ってしまったポイントをもしも今後同じような展開になった際にどのようにすれば改善することができるのかをしっかりと把握するようにしましょう。
トレードルールを決めて取引を行ってみる
検証をして自分の癖や相場のパターンを把握したら、次はそれに合わせたトレードルールを決めます。トレードルールを決めずに取引を行ってしまうと、毎回その時の感情に任せてトレードをしてしまったり、自分の思考の癖に従った取引になってしまうので、検証前と現状が変わらない可能性があります。トレードルールを決めたら、実際に取引を行ってみましょう。この時に注意すべき点は、検証により定めたトレードルールを行っている最中に新しいアイディアを思いついた時にすぐ試してしまうということです。その場でそのアイディアを試してしまうと、今回定めているルールが本当に合っていたのか検証することができなくなってしまいます。思いついたアイディアは自分の取引の記録に残しておき、次の検証の際に活用するようにしてみましょう。
検証と実践を繰り返す
検証は一度行えば終わりではありません。取引を行う限り、ずっと継続して行うことが必要になります。ビジネスではよく「PDCAサイクル」を回すことが重要だと言われますが、FXにおいてもこのサイクルが重要となります。「PDCAサイクル」とは、「Plan(計画)」→「Do(実行)」→「Check(検証)」→「Action(改善して行動する)」という4つの行動を繰り返すことを言います。このように検証しては改善した行動を繰り返し行うことによって、勝率を上げることができます。相場はすべて正確に予測することはできないので、完璧なトレードルールを作ることはできませんが、自分に合った勝ちパターンを作成することはできるでしょう。
検証方法のまとめ
いかがでしたか?検証はFXで勝ち続けるために必ず必要な行動になります。検証をせずに勝ち続けているトレーダーは少ないでしょう。検証は難しいように思えますが、毎回記録をつけて振り返っていけば、徐々にFXの知識や相場のパターンも学ぶことができるので、初心者の時から行っていくことをおすすめします。初心者のころから行っていくことによって、より早く自分の勝ちパターンを見つけることができますし、より早く安定した利益を出すことができるようになるでしょう。PDCAサイクルを回してトレードルールを改善し続けることを意識することが重要です。