起業後、会社を発展させるために、時代の流れに合わせ事業展開を考えなければなりません。
そのため、経営者としてビジネスアイデアの発想は重要と言えます。
最近では、ビジネスアイデアの発想方法は・・・
- デザイン思考
- オズボーンのチェックリスト
- スキャンパー
- マンダラート
など、様々な書籍やWEB情報などで、紹介されています。
しかし、ビジネスアイデアの発想とは言っても、「どうすればいいのか解らない?」と思われるかもしれません。
そこで今回の記事では、ビジネスアイデアを発想方法の「視点」についてご紹介いたします。
新たな見方「4つの視点」とは
さて、ビジネスアイデアを生み出す「視点」は、以下の4つです。
- 「鳥の目」
- 「虫の目」
- 「サカナの目」
- 「コウモリの目」
これらの4つの視点から、会社のビジネスモデルを見ることで、新たなアイデアが生み出せるに違いありません。
では早速、一つずつご紹介していきます。
「鳥の目」の視点について
この視点の特徴は、俯瞰つまり高いところからビジネス全体を見下ろすことです。
高いところから見るということは、今のビジネスに似通った分野でのアイデアではなく、全く違う分野でのビジネスとの関連性を考えることが出来るようになります。
視野が高くないと、身近な分野のビジネスでなければ「関係が無い」と思ってしまうかもしれませんが、高い視点から見ることで意外な共通点を見つけることが出来るかもしれません。
「鳥の目」のビジネス例
例えば、靴や上着をはじめ子供用の衣類は、着脱がしやすいようにマジックテープや大きめのボタンなど工夫が加えられています。
また幼児の服に至っては、縫い目が弱い皮膚を刺激しないように、あえて表側に施されている場合もあります。
狭い視点で物事を見ると、「我が社は、子供の衣類を取り扱っているので、子供関連のビジネスで拡充を目指そう」と考えられるかもしれません。
しかし、「鳥の目」の視点では「着脱のしやすさ」という本質的な部分に注目し、高齢者や肌の弱い方など向けにビジネスを拡充できるようになるかもしれません。
「虫の目」の視点について
「虫の目」は、「鳥の目」とは真逆の視点になります。
ただし、身近な事からビジネスアイデアを見出すという事ではなく、消費者が必要としている「細かい点」に注目するという事です。
仮に、地域の個人を対象とした衣料品店を経営しているとします。
同じ地域に、同じ業界の店舗がなかったとしても、自分の好みで仕入れを行っていれば、やがて消費者は離れてしまうでしょう。
20代、30代、40代と異なる年齢層で、何を求めているのか?
同じ20代でも、男性と女性でどのように好みが違うのか?
など、消費者の「小さな」ニーズを考えることが、「虫の目」の視点で見ることになります。。
「虫の目」のビジネス例
では具体的に、どのようにすれば「虫の目」視点でビジネスを行うことができるのでしょうか?
先ほど例に挙げた衣料品店で考えてみましょう。
まず、はじめに経営者であるアナタが、「欲しい」と思う商品を考えます。
では、思い浮かべた商品の以下のような特徴を考えてみましょう。
- 値段
- 材質
- 機能
- デザイン
など、商品の思いつく特徴を考えます。
では、その商品を10代の学生が購入しますか?
購入しないのは、なぜでしょうか?「値段」「材質」「デザイン」どれに当てはまりますか?
値段を下げれば購入してもらえるようであれば、同じような「デザイン」で、仕入れ値の安い商品を探すことが出来ます。
「値段」は良くても、「デザイン」が10代の消費者に受け入れてもらえないようであれば、同じ入れ値で違うデザインの商品を探すことが出来ます。
簡単な紹介ではありますが、このように「虫の目」のように商品を全体の視点で考えるのではなく、商品の特徴など細かい視点に移すことで、消費者のニーズに応えることのできる商品を準備することが出来るようになります。
「魚の目」の視点について
次に挙げることが出来るのは「魚の目」です。
川の魚は、流れに逆らって上流に泳いだり、その場所に留まったりすることが出来ます。
まるで、川の流れを読んでいるかのようです。
会社を経営する際にも、時代の流れ業界の動向(トレンド)を読む必要があります。
これは、数ヶ月先の話ではなく、5年後10年後それ以上の先を読むことです。
そうすることで、業界の変化や経済状況に翻弄されることなく、会社を経営することが出来るでしょう。
「魚の目」のビジネス例
例えば、日本では「街の本屋」が2000年ごろから激減しています。
その一つの理由が、消費者がWEBでの購入に移行していることが挙げられています。
では、5年後10年後「街の本屋」の店舗数は、増加しているでしょうか?
恐らく、それは考えにくいことです。
では、あなたが「本屋」を経営しているとして、5年後10年後にも利益を出せるようにするためには、どのようなビジネスをしなければならないでしょうか?
このように5年後10年後の視点で考えることが、時代の流れを読む「魚の目」視点です。
「コウモリの目」の視点について
最後に取り上げる視点は、「コウモリの目」の視点です。
コウモリと聞いて、洞窟内で逆さまになってぶら下がっている様子を想像されたかもしれません。
この特徴から、「コウモリの目」とは、逆転の発想を意味しています。
一件、無関係と思えるようなところから、ビジネスのアイデアを見出すのです。
「コウモリの目」のビジネス例
例えば、日本ではあまり聞きなじみがないかもしれませんが、「Uber(ウーバー)」と呼ばれるサービスをご存知でしょうか?
アメリカのウーバー・テクノロジーズが運営する、配車アプリです。つまり、タクシーを呼ぶことが出来る便利なアプリです。
しかし、大きな特徴として通常のタクシーの配車だけでなく、一般人が自分の空き時間と自家用車を使って他人を運ぶ仕組みを採用しているのです。
消費者であるユーザーを労働者に置き換える、まさに逆転の発想で、現在では世界的な企業に発展しています。
全く逆転の発想することは難しいことかもしれませんが、それこそが消費者が求めているビジネスなのかもしれません。
「4つの目」からビジネスアイデアを考える
いかがでしたか?
簡単ではありましたが、会社を発展させるためのビジネスアイデアを思いつく、「4つの視目」を紹介させていただきました。
今日紹介した「4つの目」を組み合わせることで、さらにビジネスアイデアを拡張することが出来るでしょう。
また、社内で「4つの目」の視点から会議を行うことによって、更に多くのビジネスアイデアを生み出すことが出来るかもしれません。
経営者の皆さんは、ぜひ「4つの目」を意識してください。