起業しようと思い立っても、道のりは平坦なわけではありません。
目的や方向性が定まったとしたならば、次に考慮すべきは起業における「リスク」や「障害」や「課題」と言ったテーマです。
詳細をピックアップすると際限なくなってしまいますので、ここでは以下の5つのポイントをピックアップしてみます。
・従業員の雇用問題
・様々な手続き
・資金の調達方法
・販路、顧客の新規開拓
・経営スキル、ノウハウ
起業には様々な手続きが発生する
起業には様々な手続きが発生します。
企業してからももちろん発生しますが、一番手っ取り早いのは手続き代行を担ってくれる機関に依頼すること。
けれども費用がかかってきますし、結局は自分でまとめる必要も出てくるので
経営者としての経験値のためにもできる限り自分で手続きを進めるのがいいでしょう。
起業や事業に必要な資金を調達する
会社法が施行されたのが2006年のことです。
その中で撤廃された最低資本金の関係で、起業するのに極端な話1円でもOKということになりました。
誰でも準備さえできれば起業できるような時代に変わっています。
さらにここ数年で起業のため準備オフィスが登場したり、様々な施設やサービスが登場しています。
起業に必要な事務所準備も、保証金要らずでできるようになってきているんです。
事業によって大きな資本金が必要なものもあれば、そこまで高くないノートパソコン1つでできる事業も誕生しており
少額で会社を起こせるケースも増えています。
「起業するなら資本金が数千万円必要だ」という時代ではない
けれども起業において必要な諸手続き、書類を作ったり印紙税を払ったりと細々したことをしていれば
およそ100万円ほどは必要になることもあります。
さらに事業が軌道に乗るまでは、マーケティングするにも数ヶ月かけて販路を広げるにも費用がかかるでしょうし、
利益が安定してくるまでの費用も確保しておきたいところ。
自分で資金を調達できればいいのですが、もしも不足しているなら家族や頼れる協力者に支援してもらったり
そういった資金の貸付を行っている機関(日本政策金融公庫)などへ相談することも視野にいれるといいでしょう。
起業した後の販路確保や新規開拓
販路の新規開拓や確保は、どんな事業をするかによっても方法は違ってきます。
もし以前勤めていた会社でのアイデアや技術がメインであれば、営業の仕方や販路もイメージしやすいでしょう。
会社勤め時代に、すでに人脈を駆使して顧客になりそうな人と信頼を築いておくのも有効でしょうし、
取引先に挨拶をしておくのも時には有効かも知れません。
過去の勤め先が取引先や顧客になる可能性もゼロではありません。
もしも全く新しい分野で事業を起こすのであれば、坂路の新規開拓や顧客獲得も、
知識や人脈をフル活用していかなければならず、高い壁や問題も出てくるでしょう。
新規顧客を獲得するなら、明確なビジネスプランを提示できるプレゼンを作っておかなければなりません。
また民間であろうと公的機関主催であろうと、ビジネスマッチングでもプレゼンは必須です。
知人のツテで紹介や仲介をしてもらうことになったとしても、明確なビジョンを伝えておく必要が出てきます。
販路の新規開拓や人脈を広げる手段としては「異業種交流会」にも参加してみましょう。
公的機関だけでなく民間企業や様々な団体が開催しているので、チェックしておくことです。
お近づきになりたい相手と出会えたなら、名刺交換から面談の約束を取り付けるなど、積極的に開拓に繋がるものを掴んでいきましょう。
名刺交換した相手の名刺は、きちんと整理して保管し、営業のチャンスや販路のきっかけに繋がるように準備しておいてください。
経営スキルやノウハウの取得
事業を展開していく上で営業力・技術力・開発力など重要なポイントはいくつもあり、
起業は難しくなくとも起業した後が大変です。
そして何よりも経営に関するノウハウやスキルが欠かせません。
・会社を運営していくための手続きを含めとした実務
・事業を続けていくための資金や経理を処理する財務
・事業展開していくためのマーケティング力
この他にも様々なスキルやノウハウが必要とされる場面が出てくるので、起業前から学べることはどんどん習得しておくべきです。
起業関連の書籍などで知識を学ぶこともできますが、ノウハウとして身につけるには体感することも大切です。
知識や情報を得ながら、実務や経理を身を以て学びながら経験を身につけていくことにもなるでしょう。
規模が大きくなれば従業員を雇う必要性も
事業展開によっては従業員を雇う必要が出てくるもの。
人件費や社会保険といった様々な実務・経理作業が発生しますし
社内の円滑な人間関係についても考慮しなければなりません。
一度人を雇うということは、その人の人生に関わるということですので
経営者の都合だけで「やっぱり辞めてくれる?」なんて勝手なことはできません。
従業員・社員それぞれに人生があり家族があり、社員の家族丸ごとの人生が経営者にかかってくるのは事実です。
売り上げや収益が不安定な場合は従業員を雇うのも難しいでしょう。
安定的に給与を払えるようになってからでなければ従業員は雇えませんが
かといって、人件費をケチってしまうと事業拡大のチャンスを逃し兼ねません。
どんどん従業員を採用したのに収益が伸びないなんてケースもあります。
人件費というのはそれだけ経営に影響を与えるものなので、経営者としてベストなタイミングで決断していく必要があります。