世の中に溢れんばかりの「スマート〇〇」
おそらく、「スマート(SMART)」という文字を見ない日、聞かない日、使わない日は無いのではないでしょうか?これほどまでに、短期間のうちに商品名やサービス名称化して、一般用語の域に達した英単語も珍しいですね。
思いつくままに、列挙してみます。スマートEX(新幹線のネット予約&チケットレスサービス)、スマート保安(デジタル技術導入による、
忘れてました。スマートフォンもありました。スマートフォンの略語は「スマホ」ですが、略語のほうが一般用語化してしまい、もはやスマートフォンはあまり聞かない死後なのかもしれません。100円均一が「100均」、コストパフォーマンスが「コスパ」なのと似ていますね。
もともとは「賢い、利口な」という意味合いのコトバが、「技術を使って無駄を省いた」という語感に進化しているように思います。
たぶん元祖はあのコンパクトカー
街で見かける「smart」は、コンパクト・カーのパイオニアともいえる存在であり、1994年にメルセデス・ベンツが時計のスウォッチと創業した合弁会社名(注:その後、資本関係は変わっています)です。そして、そのルーツは、1970年代に自動車設計者であるヨハン・トムフォルデ氏による、都市課題解決のためのシティ・カー構想まで遡ります。いま見ても、当時のプロトタイプ「NAFA」のデザインは斬新で、色あせることはありません。環境負荷のかからない生活を営むために、車と都市のよりよい関係性を追求するトータルデザインの発想は、随分前から存在していたのですね。
そして「SMART」という名のビジネスフレームワークも
「SMART」は、目標設定に役立つツールであり、以下に列挙する5つの要素を用いて具体的な目標を設定してチェックします。これら5つの頭文字S・M・A・R・Tを繋いで「SMART」と呼ばれています。
Specific(具体的か): 目標が具体的で誰が見てもわかるかどうかをチェックします。
Measurable(測定可能か): 目標の達成度や進捗状況を定量的に測れるかどうかをチェックします。
Achievable(実現可能か): 目標が実現可能かどうかをチェックします。
Result-oriented(成果に基づいているか): 利益などの組織目標につながるかどうかをチェックします。
Time-bound(期限をはあるか): 目標に期限を設定してチェックします。
重要なのは目標の難易度をどこに置くか、です。組織や個人のモチベーションを喚起し、成長に繋げるには、簡単すぎず、難しすぎず、適度にチャレンジングな難易度の設定がおススメです。末尾のテンプレートに「社員食堂の食べ残しを無くす」というケースにおける記入例をご用意しましたので、ぜひご覧ください。
ちなみに、例えば「R」を「Realistic(現実的か)」に置き換えるなど、世の中には派生形がたくさんありますので、事例を調べてみたり、自分でオリジナル版を作ってみるのも面白いかもしれません。
おすすめのテンプレート
下図をクリックすると「目標設定テンプレート一覧」に移動します。そのなかに「SMART」が格納されています。