LCって何の略?
貿易実務や貿易金融に明るい人ならば、即座に、信用状(Letter of Credit)を連想するのではないかと思います。しかしながら、ここで紹介したいのは、もうひとつのLCである、リーン・キャンバス(Lean Canvas)のほうです。
リーン・キャンバスとは?
ビジネス構想を、9つの要素から整理・可視化することで、将来のビジネス化を目指すビジネスフレームワークです。2012年にエリック・リース氏の著書で提唱され、その後、シリコンバレーの起業家であるアッシュ・マウリャ氏の著書でも紹介されて広まりました。
ビジネス構想をユーザー目線でスピード感をもってシンプルに整理・可視化できることが特徴です。9つの要素とは、顧客の課題、顧客セグメント、独自の価値提案、ソリューション、チャネル、収益の流れ、コスト構造、主要指標、圧倒的な優位性、を指します。
リーン・キャンバスの使い方は?
リーン・キャンバス上に書かれた9つの要素はいわば「仮説」であり、その仮説を検証するために、必要最小限の機能を有する商品やサービスを一定期間市場に投入して、顧客の反応を観察し、データを取得します。データに基づいて、商品やサービスに改善を加え、ビジネスモデルをブラッシュアップしていきます。この一連のプロセスを「リーン・スタートアップ」と呼びます。
9つの要素にはビジネスの基本が凝縮されておりますので、ビジネス構想を構想で終わらせずに、顧客に持続的価値を提供する仕組み化(=ビジネスモデル)を目指したい人であれば、スタートアップでなくとも誰でも使いこなせる、汎用性あるツールといえます。
ちなみに、リーン・スタートアップのリーンとは「痩せた→無駄がない」という意味です。身近でわかりやすい成功事例として、インスタグラムは、元々は位置情報と写真投稿を兼ね備えたサービスでしたが、市場投入後に写真投稿に特化するという改善を加えることで成功したそうです。
おすすめのテンプレート
下図をクリックすると「事業計画用テンプレート一覧」に移動します。そのなかに、LCのテンプレートがございます。ファイルの中に、記入例として「スケートリンクと低温貯蔵施設の併設事業」の検討ケースを付けてますので、是非ご覧ください。