慶弔見舞金
社員又はその家族に慶弔事があった場合、会社は祝い金や見舞金を支給するのが一般的です。慶弔見舞金は、福利厚生の一環として支給されますが、公平性や透明性の観点から、社内規程として明文化しておく必要があります。
具体的には、対象者、種類、金額、必要書類などを定めます。
なお、慶弔見舞金は福利厚生費として、会社の損金として算入することが出来ます。
支給対象者
支給適用となる雇用形態や勤続年数などを定めます。非正規社員が一般的となった今日、非正規社員の種類も念頭においた規程が必要です。
例)
この規程は、1年以上当社に在籍する正社員に適用するものとし、契約社員、派遣、アルバイト、嘱託、パートの非正社職員及び在籍期間が1年に満たない正職員には適用しない。
種類と金額
会社の規模や考え方によって、色々なケースが考えられますが一般的な慶弔見舞金種類と金額は以下のとおりです。
結婚祝い金 1~3万円
出産祝い金 1~3万円
病気・ケガ見舞金 1万円(ただし、業務上の場合は3万円)
弔慰金 業務上:10万円、業務外:5万円、家族:3万円
災害見舞金 2~5万円
その他として、想定外の慶弔事が発生した場合に、特別に認められる規程もあった方が柔軟に対応できます。
なお、慶弔見舞金は勤続年数によって、段階的に増額されるのが一般的です。この辺りも規程で明確にしておく必要があります。
慶弔見舞金の注意事項
社内規程で慶弔見舞金を規定すると、該当する条件が満たされると会社には法的に支払いの義務が発生します。このため、原資の確保は必須です。社内の人口ピラミッドが歪であったり、突発的な災害が発生した場合は、一気に多額の支払いが発生する可能性があります。準備怠りなくしましょう。
慶弔見舞金は社員にとって、モチベーションを維持するための一つのきっかけになります。社員の士気は会社の業績にも影響を与えるので、しっかりとした体制を整備しましょう。